2013年01月28日

『みなさん、さようなら』

監督:中村義洋
原作:久保寺健彦「みなさん、さようなら」(幻冬舎文庫)
脚本:林民夫、中村義洋
出演:濱田岳、倉科カナ、永山絢斗、波瑠、安藤玉恵、志保、ナオミ・オルテガ、田中圭、ベンガル、大塚寧々、ほか
2012年

中村義洋監督×濱田岳主演ということで楽しみにしていた作品。土曜日にはたくさん観たい映画が公開になったが、まずはこれを観てきた。期待通り、評判通りによい作品だった。

12歳の悟は、「ぼくは一生、団地の中だけで生きていく!」と宣言し、中学校には籍を置いているだけで、一日も出席しなくなる。団地の中には、友だちもいるし、食料品店、衣料品店、公園と何でも揃っていて不自由はない。悟は自宅に引きこもっているわけではない。毎日規則正しい生活をし、勉強もするし、家の手伝いもするし、体力作りにも励み、団地から出ないことを除けば真面目な男の子だ。隣の部屋の松島有里(波瑠)は同級生。ベランダ越しによく話をする。やがて月日とともに、団地に107人いた同級生は、ひとりまたひとりと団地から出てゆく。悟には団地を出なくなった理由がちゃんとあったのだが、いつの日か彼は団地を出られるのだろうか。

悟の12歳から30歳までを濱田岳は演じているが、童顔のせいで12歳であっても本当に違和感がない。悟が団地から出ないのだから、当然物語は団地の中だけが舞台なのだが、「バッカみたい」と笑いたくなったり、ちょっと薄気味悪かったり、哀れに思えたり、清々しさを感じたり、ムカついたり、シーンごとに様々な感情が湧いてきて、まったく飽きずに観ていられる。団地がひとつの小宇宙になっているのだ。悟が思春期を通過してゆく過程、とりわけ女の子に対する性的関心のあり方がけれんみなく描かれていて、それがとてもよかった。

悟の同級生の女の子たちは重要なキーを握っているのだが、波瑠も倉科カナも年月とともに変貌して行く様をうまく演じていて好感が持てた。とりわけ悟と松島とのベランダのシーンが印象的だ。またこれまで爽やかな人物を演じることの多かった田中圭が、本作では強烈な個性を持った役柄で、記憶に残る。

(2013.1.27 ユナイテッド・シネマとしまえん にて)

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2013年01月26日

『草原の椅子』試写会

監督:成島出
原作:宮本輝「草原の椅子」(幻冬舎文庫、新潮文庫刊)
脚本:加藤正人、奥寺佐渡子、真辺克彦、多和田久美、成島出
出演:佐藤浩市、西村雅彦、吉瀬美智子、小池栄子、AKIRA、黒木華、貞光奏風、中村靖日、若村麻由美、井川比佐志、ほか
2013年

佐藤浩市、西村雅彦の共演ということに惹かれて試写会に応募し、めでたく観に行くことができた。大人の寓話という位置づけの作品であるが、なんだかせっかくのキャストがもったいない、せっかくのパキスタン・フンザでの長期ロケがもったいないと思うような作品だった。

妻と離婚し、娘の弥生(黒木華)と暮らす遠間憲太郎(佐藤浩市)に、50歳になってから生き方を変える重要な3人との出会いが訪れる。ひとりは、取引先の会社社長、冨樫重蔵(西村雅彦)。冨樫はなかば強引に遠間に親友になってくれと懇願される。2人目は、陶磁器店を営む美しい女性、篠原貴志子(吉瀬美智子)。遠間は彼女の愁いを帯びたたたずまいに惹かれてゆく。3人目は、弥生を通じて出会った幼児、喜多川圭輔(貞光奏風)。親に育児放棄された圭輔の面倒を遠間は見ることになる。それぞれの問題をかかえた4人は、何かを取り戻すために、世界最後の桃源郷、フンザへと旅に出ることを決意する。

原作はこんなにつまらないのだろうか… エピソードのどれひとつとして共感を覚えるものがなかった。遠間が冨樫と友人関係を構築してゆく過程が唐突すぎて、2人の心の動きがちっともわからない。貴志子は容姿以外に遠間を魅了する要素が見当たらない。遠間と弥生との親子関係は、あまりにも凡庸。そして最も納得できないのが、圭輔を育てることになる経緯だ。いくら親が育児放棄をして可哀想だからといって、赤の他人が勝手に育てるなど、何の法的手続きも取らないで実現するとは到底思えない。さらに、憧れの地であるフンザに行きたいと彼らに思わせる動機が希薄だ。タイトルとなっている「椅子」の話は素敵だが、この描き方も物足りない。キャストは頑張って演じていると思えたが、脚本が薄っぺらく感じてしまった。

これまであまり演じたことがなさそうな冨樫というキャラクターを、西村雅彦はとても魅力的に演じていて、一番魅力的だった。その他、圭輔の母親を演じた小池栄子の軽さも面白かった。フンザは確かにすばらしい景色の土地だが、その地の風を感じられるほどの情感はスクリーンからは伝わってこなかった。中高年層を意識した作品なのだろうが、この年代の感性をバカにしてもらっては困る。

(2013.1.22 なかのZEROホールにて)

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2013年01月14日

『しあわせカモン』LIVE付きプレミア試写会

監督・脚本:中村大哉
音楽:松本哲也
出演:鈴木砂羽、石垣佑磨、今井雅之、沢田亜矢子、大和田伸也、ほか
2012年

登壇者:鈴木砂羽、石垣佑磨、松本哲也、中村大哉

shiawasecomeon_shibuya.jpg2013年の1本目はこれ。久しぶりに舞台挨拶付きの試写会に当選し、しかも日曜の昼間という良い時間帯なので、張り切って出かけてきた。会場が渋谷公会堂ということで、あんなに広い会場では、座席が後ろになるとスクリーンが小さすぎて見にくいだろうと思い、かなり早く出かけて並んだ甲斐あって、前列のほうに席を確保することができた。

鈴木砂羽は以前から好きな女優さんで、この人が主演のものを観たいなあと思っていた―『夢売るふたり』に出演しているのを観たとき、里子役が鈴木砂羽だったらよかったのにと友だちと話したものだ―ので、本作が公開になると聞き、これは観なくちゃと思っていた。『しあわせカモン』は、2009年に完成したが、東北地方でごく限られた上映がなされただけで、お蔵入りしていた作品だ。それが「お蔵出し映画祭2011年」でグランプリを受賞し、本年正式に劇場公開が決まったという奇跡の復活作品である。エンディングに「2012年版」という表記があったので、この年号にしておく。

イベントは3部構成で、第1部が映画上映、第2部が松本哲也のライヴ、第3部が舞台挨拶だと告知されていた。イベントが始まり舞台上に登場したMCはなんと生島ヒロシ。この人選だけでも、本作への熱の入れようがわかるというものだ。生島は本作に非常に思い入れがある口ぶりで映画の概要を説明し、上映に移る。

【映画鑑賞記】
『しあわせカモン』は東北で活躍する人気ミュージシャン松本哲也とその母芙美枝との半生を描いた実話である。舞台は岩手県水沢市。幼い頃から「しあわせになりたい」と願ってきた芙美枝(鈴木砂羽)はふとしたことから知り合ったヤクザの哲夫(今井雅之)と結婚し、一人息子哲也を授かる。息子を溺愛する芙美枝だったが、荒れた暮らしの中、覚醒剤中毒になり入院を繰り返す。哲也は児童養護施設に預けられ、母親とまた一緒に暮らせる日を夢見ている。事件を起こし服役中の哲夫から芙美枝の元に離婚届が送られてくる。寂しさのあまり、また覚醒剤に手を出そうとした芙美枝だが、勤め先のスナックで知り合った秀行(三浦誠己)に止められる。小学校を卒業した哲也はようやく母親と一緒に暮らせる日が来たが、同居している秀行との折り合いが悪く、非行に走るようになり、ついに傷害事件を起こして教護院に送られることになる。母親には暴言を吐く哲也だったが、教護院でギターと出会い、音楽への関心を深めて行く。やがて中学を卒業した哲也は上京して働き始め、音楽に打ち込むようになる。芙美枝は秀行と別れ、岩手で哲也からの頼りを楽しみに暮らす日々が訪れた。だんだん母子のわだかまりは溶けていき、哲也は母親をしあわせにするという決意のもと、生活を立て直そうと頑張り、デビューも決まる。しかし、長年の薬物依存は芙美枝の身体を蝕みつつあった。

全編、母と子のありようを丁寧につづったストーリーとなっている。常識外れでぶっ飛んだ母親だが、芙美枝という人間はひたすら正直で、愛情に満ち、可愛らしい女性として描かれている。自分が荒れた生活を送れば、子供のこともないがしろにしてしまうケースが多いと思うが、芙美枝はそうではない。衝突しながらも、哲也をとことん愛し、哲也のためならなりふり構わず行動してしまう。哲也から暴言を浴びせかけられようと、取っ組み合いで対抗したり、鉄拳を飛ばしたりはするが、愛情そのものは揺らぐことがない。芙美枝が唯一おろおろしたのは、哲也が怪我をしたと勘違いした時だけだ。そんな天真爛漫な芙美枝を、鈴木砂羽が本当に可愛らしく、はちゃめちゃに演じている。トレードマークの頭頂部のシニヨンが実に良く似合っている。いっぽう成長してからの哲也を演じる石垣佑磨もよかった。出演映画は、2003年の『あずみ』、2005年の『あずみ2』、2010年の『十三人の刺客』を観ているが、現代物で彼を観るのはこれが初めてだ。すさんだ部分と、母親への愛情の部分とを織り交ぜて、説得力のある哲也像を作り上げていたと思う。

脚本は素直で、時系列に沿って極めてわかりやすく構成されている。私の印象では、芙美枝を描く部分が8割に対し、哲也が2割くらいだったので、もう少し哲也にも時間を割いてよかったのではないかと思う。とくに、哲也が音楽に魅了されてゆく過程をもう少し取り上げたらよかったかもと感じた。個人的体験の映像化なので、それがどの程度普遍性を持つかが、映画としての力の鍵だろうと思うが、鈴木砂羽の熱演により、芙美枝という存在が、単に母親という立ち位置のみならず、女性としての懸命な生き方の証がスクリーンにあらわれていた。哲也が母親に言う「生まれ変わったら、今度は僕の子供になってほしい。ありったけの愛情を注いでしあわせにするから」という意味の言葉が胸を打つ。

上映後、生島ヒロシが再登場して、映画のエピローグを朗読したが、感極まって涙声になる場面があり、こちらも思わずもらい泣き。

【松本哲也LIVE】
上映後、10分の休憩をはさんで、バンドを従えた松本哲也が登場。1曲目の「I WISH」では様々な思いがよぎったのだろう、涙で声を詰まらせる場面もあった。2曲目はタイトルを失念。3曲目が映画主題歌の「ユキヤナギ」だった。私個人の好みから言うと、彼の曲は歌詞が語りすぎであまりピンと来るものではなかったが、ライブそのものはよかった。

【舞台挨拶】
ライブのあと、松本哲也はそのまま舞台上に残り、椅子が運び込まれて、生島ヒロシが登場。登壇者を紹介する。舞台向かって左端に、登壇者のほうを向いて生島ヒロシ。中央左から松本哲也、鈴木砂羽、石垣佑磨、そして右端が監督の高橋大哉だ。報道されるだろうとタカをくくってあまりメモを取らなかったので、断片的ではあるが、登壇者のみなさんの言葉を少し書いておこう。

砂羽:今日は本当にありがとうございます。2階席のほうもお客様に入っていただいて、やっと観ていただける日が来たと思うと、万感の思いです。

石垣:ライブを裏で聴いていたんですけれど、ちょっと泣いちゃいました。素敵なライブをありがとうございました。

高橋:(最初立ち位置を間違えたことを生島に指摘され)生島さんがおっしゃった通り、嬉しくて緊張して、立ち位置を間違った監督の高橋大哉です。

砂羽:台本をいただいたときに、芙美枝はすごいパワフルな女性だと、圧倒的な"気"を感じました。なんて可愛い人なんだろうと思いました。

生島:お蔵入りして、お蔵出しになったという作品ですよね?

砂羽:撮影は3年前ですけれど、すごくアットホームな感じで撮影が進みました。俳優としては、撮り終わったらそこで終わりで、次の作品へ行くので、あとは関係者任せということになるのですが、どうしたかなと思ったら、知らない間に岩手でひっそり公開しただけで、それ以後どーした?という感じでした。3年という時を経て、奇跡的に正式公開されることになり、本当に嬉しいです。

石垣:(撮影で心がけたことはという問に)演じるのが現実の人で、年もあまり変わらないで、その人が目の前にいる(松本は毎日撮影に顔を出したそうだ)ので、やりにくいということはなかったんですが、毎日話したりすることによって段々役を作って行きました。松本さんちょっと変な歩き方で、がに股になるんですが、それを真似したりしています。

高橋:岩手の披露試写のときは僕呼ばれなかったんです。行きたいので、自分で汽車に乗って行きました。

ここで製作の永田守氏がユキヤナギの花を持ってサプライズ登場。彼は昭和の著名な映画プロデューサー永田ラッパこと永田雅一氏の孫に当たる方だそうだ。『しあわせカモン』を購入して音楽を入れ替えるなど手直しし、宣伝配給を指揮して正式公開にまで持って行った功労者であるとのことだ。

最後に鈴木砂羽が「自分もアップダウンがあった時期に、この作品に出会って駆け抜けることができました。この日が来たことが本当に嬉しいです」と「本当に嬉しい」を3回も繰り返して締めくくった。

舞台挨拶終了の後、フォトセッションがあり、登壇者の撮影が済むと、全員が客席に降り、カメラマンが壇上に上がり、客席をバックにして撮影が行われた。スタッフが「しあわせカモン、全国公開」と言うと客が「バンザーイ」と応じる手順を練習させて、なかなか息が合わないでいると、高橋監督がマイクを取って仕切り始める。さすが名助監督のキャリア豊富な監督が仕切ると手際がよく、見事バンザイのシーンが成功。その際のスチールはWebで見ることができる。→スポーツニッポン

(2013.1.13 渋谷公会堂にて)

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2013年01月01日

2012年独断と偏見による日本映画ベスト3と外国映画ベスト1

2012年中に書けなかったので、年明けにまずこれを書かなくてはならない。日本映画から3本選び、外国映画からは1本というのは、単に外国映画で観た本数が少ないため、3本は選べなかったからである。

【日本映画】
第1位『ヒミズ』(感想はこちら
躍動感あふれる若者のひたむきさに、胸が締めつけられるような感慨を覚えた作品。
第2位『のぼうの城』(感想はこちら
エンターテインメント作品として素晴らしく楽しかったので、1位に推そうかと思ったほどだ。
第3位『桐島、部活やめるってよ』(感想はこちら
構成の見事さで、知性を感じさせる秀作だった。

【外国映画】
第1位『もうひとりのシェイクスピア』(感想はこちら
『裏切りのサーカス』も捨てがたかったのだが、2度観てようやく全体像をつかまえられたので、1度で納得させられたほうの作品を選んだ。、
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『大奥〜永遠〜[右衛門佐・綱吉篇]』

監督:金子文紀
原作:よしながふみ「大奥」(白泉社「MELODY」連載)
脚本:神山由美子
出演:堺雅人、菅野美穂、尾野真千子、柄本佑、要潤、桐山漣、竜星涼、満島真之介、郭智博、永江祐貴、三浦貴大、市毛良枝、榎木孝明、由紀さおり、堺正章、宮藤官九郎、西田敏行、ほか
2012年

シネコンのポイントが貯まり、1本無料鑑賞ができるようになったので、今年最後の1本として何を観ようか迷った揚げ句、これを観てきた。柴咲コウ・二宮和也主演の前作も、最近まで放送されていたテレビ連続ドラマのバージョンも観ておらず、例のごとく原作漫画も読んでいないが、豊富な広告のせいで、何となくどのような映画かは理解していた。本作は、男女逆転という荒唐無稽な基本設定さえ受け入れれば、あの堺雅人が真面目に演じている作品だし、予告編の菅野美穂が雰囲気があるし、作りも丁寧そうだし、面白いだろうとは想像していた。江戸時代でもっとも華やかな文化が花開いた元禄時代の物語であるがゆえの、画作りの絢爛豪華さも相まって、うまくラブストーリーを展開し、とても楽しめる作品に仕上がっていたと感じた。

時は元禄、将軍綱吉(菅野美穂)の時代。謎の疫病により男の生存率が激減し、大奥も男女の役割が逆転して30年経った頃の話である。大奥では激しい派閥争いが行われており、御台所でありながら綱吉との間に子のできない信平(宮藤官九郎)は、劣勢を挽回しようと、京都から公家の右衛門佐(堺雅人)を呼び寄せる。右衛門佐はその出世欲と才覚とで綱吉の歓心を得、大奥総取締という地位を手に入れる。ひとり娘の松姫を亡くした綱吉に、父の桂昌院(西田敏行)は世継ぎを作らねばと焦り、綱吉が気に入りそうな男子を次々に大奥に入れ、綱吉を子作りに専念させたにもかかわらず、いっこうに懐妊の気配は見えない。生類憐れみの令で世間から恨みを買った綱吉は、次第に孤独感を強めてゆく。もはや中年になり、生きる意味を見いだせなくなった綱吉に右衛門佐は長きにわたる思いの丈を伝えるが…

何よりも目を惹いたのが衣装の豪華さ。綱吉は衣装も髪も簪類もすばらしく豪華だ。また桂昌院の身につける袈裟もすごい。ほんのわずかなシーンのために、いったい何枚の袈裟が登場したかわからないほどだ。衣装に負けない菅野美穂の存在感はさすがである。将軍としての凛としたたたずまい、人生を諦めたときの投げやりな表情、真に愛する存在を見つけたときの満ち足りた表情、いずれも際だっていた。右衛門佐は野心家であるが、堺雅人が演じると嫌みが全然なく、少し物足りない気もする。それでも、ラブストーリーという観点からすれば、お似合いの美しい二人だ。

ストーリーは、右衛門佐の片腕である秋元(柄本佑)の回想という形でつづられていくが、語り手が誰なのかがしばらくわからなかった。もう少し秋元と右衛門佐との関係にスポットを当てる工夫が必要だったのではないかと思う。綱吉の幼い頃から片時もそばを離れずに忠誠を誓った側用人・柳沢吉保(尾野真千子)の存在は、物語のスパイスとなっていて面白かった。

設定が設定だけに突っ込みどころはいくらでもあるが、フィクションとして十分楽しめた。これをハッピーエンドと見るか、そうでないかは解釈によるだろうが、華やかさと儚さは表裏一体ということは言えるだろう。主題歌のギターソロがやたら格好いいなと思ったら、布袋寅泰だった。

(2012.12.30 ユナイテッド・シネマとしまえん にて)

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