2009年06月22日

「トップランナー」西川美和

先日の「トップランナー」は、西川美和監督がご出演。西川ファンの多くの方がご覧になったと思うが、見逃した方がいらっしゃるということで、全部は無理だけれど、西川さんの語った内容を抜粋して書いておこうと思う。話された言葉を忠実に再現はしていない。

* * * * *

箭内:西川さんには僕の作った広告(PARCOの広告)に出てもらったことがあるんです、宮迫と二人で。西川さんが半分切れてて、それくらいで宮迫と釣り合う。『ディア・ドクター』の出発点はどういうことだったんですか?

西川:『ゆれる』のあと、すべてを吐き出してからっぽになっているところに、受賞とかカンヌとかよいニュースがいろいろ入ってきたんです。お店の在庫がからっぽになったところへお客がワーッと詰めかけるようなプレッシャーがあって、ああどうしよう、出すものないな、書けないな、このままじゃ、と思っているのに、世間は私のことを非常に才能ある映画監督だと思ってる。私は偽者なのに、世間はやすやすと騙されてると思ったことから、じゃあ自分の話を書こうと。でも、偽者の話を書こうと思ったのは最初だけで、あとは客観視できましたね。アイディアさえ浮かんでくれれば、その前に持っていた不安はなくなるんです。

箭内:鶴瓶さん主演て、よくスケジュールとれましたね。

西川:偽者の話というのと、初主演というのに並々ならぬ興味を抱いてくださって、奥さんと毎年3週間くらい取られる夏休みを返上してやると言ってくださいました。どこまでも善人に近いんだけど、最後の1センチとか1ミリのとこがわかんないというのが、鶴瓶さん起用の決め手だったんですよ。鶴瓶さんには、楽しい現場を作ってもらいました。茨城県常陸太田市でロケしたんですが、住民の方がいろいろ協力してくださる。お家を貸してくださったり、エキストラに出てくださったり、その住民の方たちが一番喜ぶことというのは、笑福亭鶴瓶がサービスすること。それがわかってるから、一回もサインを断ったことはないし、自分から書きにいくし、もう町は大フィーバーですね。

「特別公開!創作ノート」という企画で、監督のノートの数ページが映る。『ディア・ドクター』で井川遥さんが演じた女医の原案のスケッチが書かれており、ポニーテールで白衣を着た女性のスケッチ、目鼻はなく、顔に大きく「女医」と書かれている。非常に巧い絵だ。

箭内:『ゆれる』は大好き、後味が悪くて、でも大好き。

西川:後味悪かったですか?あそこまで酷い話を書いちゃうと、最後に「良かったね」という話に収められなくなっちゃって。

箭内:『ゆれる』『ディア・ドクター』のどちらも舞台が「ちょっとだけ田舎」ですね。

西川:私の育ったのが地方都市なんで、広島市なんですけど、ハンパな田舎。開発は進んでるんだけれども、人間関係などじっとりしたものは残ってる。

箭内:あと、どちらも女性に対して厳しいですね、椎茸嫌いだね、って振り向くところとか。

西川:女のいやらしいところを書くのも大事かなと思って。可憐で可愛くてという女の美徳ばかり書いてると、世の中の女の人ってフィルムの中に自分の居場所を見つけられないと思うんです。私がそうなので、ネガティブな部分を書いたほうが、自分の居場所も見つけられるんじゃないかって思うんですけどね。自分自身に関しては、女性として生きてかなきゃならないことに違和感を感じてたタイプ。男だったらよかったのにと、子供の頃はずっとこの性をネガティブにとらえていました。

箭内:映画には特別な思いがありますか。

西川:映画を観るのは特別な遊びだと思ってたので、映画に対して特別な思いがありました。学生時代は写真サークルに入ってて。映画サークルもあったけれど、一人で全部できることをやりたかったんです。そのうち、言葉を使いたいという欲望が自分の中に溜まってきて、ああ私は写真じゃないなと思ったんです。就職は、映画製作会社を落ちまくって、ある会社に是枝監督が所属していて、受からなかったんですが、フリーでよければスタッフとして働かないかと誘われて助監督になりました。

SHIHO:どんな人に魅力を感じますか。

西川:矛盾のある人がいい。いろいろ複雑なほうが面白いですね。

SHIHO:FAXをいただいています。「昔から爆笑のセンスで周囲を笑わせていましたが、コメディーを書くつもりはないのですか?中・高の同級生」

西川:あー、あいつか!(笑)コメディーは一番難しいと思いませんか?いやあ、難しいですよ。友だちなら、自分が愛情を持っている相手だから、言うことが面白く聞こえるけれど、そうじゃない人の話は…でも、憧れますね。

SHIHO:今、西川さんにとって映画とは?

西川:撮るようになって考えると、今は伴侶みたいな感じ。憧れていた頃は、素敵だったけど、付き合ってみると、嫌なところもたくさん見えてきて、だけどいつも別れようと思ってるんだけど、やはりいいところもたくさんあって、一緒にいるという感じですね。

(2009.6.19放送)
6月24日午前3時よりBS-2で再放送あり
posted by すいっち at 23:53| Comment(3) | TrackBack(0) | テレビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月22日

「シネマホリック」#467 麻生久美子インタビュー

麻生さんの話題が続くが、先ほど、CSの日本映画専門チャンネル「シネマホリック」で、麻生さんのインタビューをやっていたので見た。『夕凪の街 桜の国』の完成したものを最初に観てどう思ったかと聞かれて、他の出演者の方々より観るのが遅くなったため、観る前に藤村さんから電話があり、映画も素晴らしいが、久美子ちゃんもすごくいいと言われて、とっても嬉しかったと話していたのが印象的だ。佐々部監督からは、この映画は麻生さんの代表作になるようにしたいと思っていたし、事実代表作になったと言われたそうだ。監督からそんな風に言ってもらえるなんて、嬉しいだろうなあ。
掛け値なしに、この映画の麻生さんは素晴らしいと思えるので、来年は何か主演(助演?)女優賞を獲得して、授賞式でオダギリ(『『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』で主演男優賞?)と並ぶ姿を見たいなあ♪虫のいい希望的観測だが(笑)

posted by すいっち at 21:44| Comment(0) | TrackBack(0) | テレビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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